香川の建築家展からの帰り、与島サービスエリアに立ち寄った際、西に沈む夕日が綺麗だったので思わず撮りました。日中の眩しく力強い光から、一日の終わりをゆっくりと気づかせてくれるような優しい光に変わり、どこか切なくも温かい気持ちにさせられます。西日は温熱環境的には基本避けたいもので、自然の力を利用するパッシブデザインでは上手く遮断する手法を導入するものですが、これほど人の心に響く景色があるならば、やはり夕日に向かって大きな開口部を設けたいのが設計者としての思いです。
Column
2025.6.2 沈んでいく夕日を見て


写真は設計をさせていただいた、江田島にある坪希旅館さんの天風邸での部屋からの景色です。西側に海が面しており、夕日が綺麗という事で、当然西側に開口部を設けました。テラス越しに海が見え、夕日が海をキラキラと輝かせ、やさしい光が空間を包み込む様は感動を覚えます。海だけを見えるように腰壁で手前の景色を切り取る手法はしていますが、開口部を設けるだけで空間がこんなに美しい様になるのはやはり自然の素晴らしい力です。僕は省エネや断熱には詳しい方でパッシブデザインも好きですが、単純に数値や快適という思想だけで設計するのではなく、自然に寄り添う日本人の気質や文化を大切にして現代の空間に対応していきたいなあと、与島サービスエリアからの夕日を見ながら改めて思いました。
監修者情報

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株式会社T.N.A
代表取締役 中原 貴夫
